* フランス大統領候補者のポスターを眺めながら,のんびり開票結果待ち。

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さて,フランス大統領選は,とうとう第一回投票が始まりましたね!ちなみにフランス時間正午の時点で,投票率は31,21%だとか。(でも前回の投票率よりはよっぽど高いそうです。)日曜日のお昼ごはん(1週間でいちばんのご馳走になることが多い)を家族そろってゆっくり食べてから,投票に行くのでしょうね~。さて開票待ちの今日は,それぞれの候補者ポスター(街角の掲示板に張られる,アレですね)と,勝手な感想です。

( * 写真:左上から右へ / 候補者名とスローガン )

ニコラ・サルコジ---『みんなが団結すれば,すべてが可能だ』

* サルコジさんにしてはちょっと意外な程,フツウなポスター。しかし,これはもちろん計算されたもの。やさしい色使い,青空のバック,寛容そうな(?)笑顔,そして何よりも,他の候補者と比べてアングル引き気味の顔。それは,サルコジの顔のアップは決して得策ではない,という判断のもと,国民に定着している『激情家』のイメージを払拭しようとする試み?

セゴレーヌ・ロワイヤル---『 変革---フランスに女性大統領を 』
* これは,ロワイヤルさんの女性らしさと美しさ,そして凛とした強さを前面に押し出したビジュアル作戦。顔のアップ度は12人の中でもいちばん。モノクロに赤,というカラー配色も大胆。赤は,フランス社会党のシンボルである赤いバラとリンクされています。そして,フランス初の女性大統領を!という明白なメッセージ。

フランソワ・バイル---『 フランス---我々の全力を尽くして 』
* いつもは,ぬぼーっとしたソフトなイメージのバイルさんですけど,このポスターはクラシックな構図ながら,はっきりと”バイル=大統領”のイメージを打ち出したもの。重ねた合わせた手の指に光る結婚指輪は,良き夫であり,6人(!)の子供の父である,包容力のあるバイルさんを強調。

ジャン=マリ・ルペン---『 投票はルペンに! 』
* ・・・『 それだけか!』,と思わず誰もがツッコみたくなるスローガン?フランスのヴィジョンはどこに!?でも御歳78才とはとても思えない,元気そうなお姿です。でも,フランス大統領の任期って5年なんですけど・・・。(ちょっと前までは7年でした)

オリヴィエ・ブザンスノ---『僕達の人生は彼らの収益よりも価値がある!』
* パリのメトロの入り口とかに,こんな表紙の無料情報誌,置いてありますよね(笑)。いつもの情熱的で雄弁なオリヴィエさんが伝わって来ず,残念。でも,スローガンは彼らしい。”彼らの収益”というのは,労働者に正当な配分を怠り,自己の利益だけを追求するフランス大企業のことです。

ジョゼ・ボヴェ---『 もうひとつの未来は可能だ 』
* たとえばこんな表紙の文庫本やハードカバーの本が,FNAC(フランスの書店)に平積みで並んでそう!制作側も,きっとそんなイメージで作ったかもしれませんね。このスローガンは,いわゆるオルターグローバリズム(仏語ではアルテルモンディアリズム)---すなわち,ネオリベラリズム(新自由主義)や経済理論優先ではなく,人道的価値観や環境保護に重点を置いた世界発展を模索する社会的運動---のスローガンです。

マリ=ジョルジュ・ビュフェ---『 4月22日,ビュフェこそが左派への投票 』
* 今回の大統領選は,左派の票が分散することが懸念されています。社会党ロワイヤル,極左のラギエとブザンスノ,環境保護推進派のヴワイネ,反グローバリゼーションの旗手・ボヴェなど強者ひしめく左派。左派を支持するなら私に投票して!・・・という共産党ビュフェの呼びかけは,左派支持者に届くか?

フレデリック・ニウス---『 まずは田舎ありき 』
* 狩猟が大好きで,狩猟保護団体(動物保護ではありませんよ・笑)や狩り好きの地方市長さんからの支持を受け,大統領候補になったニウスさん。でも,彼の背後の林(?)が灰色で悲しげなのが気になります。

アルレット・ラギエ---『 ”労働者の闘い”の候補者 』
* 12人の大統領候補者の中でただひとり,正面を向いていないラギエさん。でもそれは長年にわたって権力者(とくに企業の使用者側)に孤高な戦いを挑んできた彼女らしい,決然とした態度の表れかもしれません。自らの写真を小さくした代わりに,マニフェストや現在の社会状況を憂う言葉を切々と連ねたポスター。異色だけど,ほんとうはこれが本来のあるべき姿なのかもしれませんね・・・。

ドミニク・ヴワイネ---『 エコロジー改革 』
* 彼女の最大の魅力であるヒマワリのような笑顔を遺憾なく強調したポスター。環境保護推進派として,青い地球と”緑の党”由来のグリーンを背景に。

フィリップ・ド・ヴィリエ---『 フランス人としての誇りを 』
* イスラム教徒嫌いなド・ヴィリエさんらしいスローガンです。彼の今までの言動とこの言葉を重ね合わせると,”フランス人血統主義”を連想させますが,それならルペンとかぶってると思うのですけど・・・。でもこの2人ったら,互いの類似を指摘されることを毛嫌いしていて,犬猿の仲なんですよね。

ジェラール・シヴァルディ---『 EUとの決別を! 』
* スローガンの文字が小さすぎるので,目を凝らして読んでみれば・・・意外にスゴイこと言ってますね(笑)。シヴァルディさんには申し訳ないのですけど,彼独特の,くぐもったしゃべり方(訛りもキツイ・・・)は(わたしには)非常に分かりづらくて・・・。大統領候補になった後も,スキャンダルばかりが目に付いた印象。さて,ぎっしり書かれたこのマニフェスト。目を凝らして最後まで読む有権者がどれだけいるのでしょうか。。。

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・・・さて,この12人の中で,みなさんの視線と交差した大統領候補者はいるでしょうか??(^-^*)第一回投票の結果は,フランス時間の日曜日・夜8時(日本時間の月曜日午前3時)です!

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  •  ロワイヤルを支持するしかない左派の惨状 - 仏大統領選に思う
  • 今回の結果を私のような人間の立場から一言で言えば、国政レベルにおける「左派の絶滅」という事態だと思います。中道右派のロワイヤル氏が「左派代表」とされ、保守候補にすぎないバイル氏が「中道」扱い。トンデモ候補のサルコジ氏がトップですから、一回投票制なら当?..
  • 2007.04.23 (Mon) 12:02 | ブログ「旗旗」