* フランス下院選---総評 / 野党,起死回生の一撃

image by © France 2  フランス下院選の結果による国会の議席配分

UMP=与党,PS=社会党,LCN=新中道派,PCF=フランス共産党,DVD=連立右派,
MoDem=民主運動(中道派/旧UDF),VERTS=緑の党(左派),MPF=フランスのための運動(極右)


すっかり遅くなってしまいましたが,総選挙(下院選)決選投票の結果です。第一回投票の時点では,与党が破竹の勢いで国会議席を独占するだろう,と言われていたけれど,なんと決選投票で野党(とくに社会党)の候補者が各地で逆転当選を果たし,予想外の展開に。今回のような逆転現象はフランス現代史のなかでも非常にめずらしいのだとか( →第7章参照 )。なるほど,野党(とくに少政党)にとって格段に不利である小選挙区制でも,日本と違ってフランスのように第二回投票を行うことによって,国民に第一回投票の結果を修正する機会が与えられるわけですね。( * 下院選の選挙方法について→以前の記事)では, France2の記事をどうぞ。


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 『 少なからず予想外な最終結果 』 
2007/06/18付 総選挙特集より
"Une victoire de la droite moins large que prévue"
 France2

1.与党,過半数を上回るものの,ほろ苦い勝利

ニコラ・サルコジ大統領率いる(UMP)は,国会で自由に決定権を行使できる力を手に入れた。しかし今回の獲得数(577議席中312議席)は2002年の前回総選挙よりも41議席少なく,それに加えて象徴的な敗北を喫した---内閣ナンバー2のアラン・ジュペ大臣の落選である。対する社会党(PS)は187議席を獲得し,(第一回投票時よりも)50議席増やし,被害を最小限に抑えることができたようだ。

2.アラン・ジュペ復活ならず---内閣再編成を迫られる

内閣ナンバー2こと,アラン・ジュペ環境・開発・長期的国土整備大臣がボルドーで落選したことにより,与党(UMP)は甚大な損害を被った。アラン・ジュペはすでに翌日,大臣を辞任することを表明しており(フランソワ・フィヨン首相は,総選挙で落選した大臣は内閣を去るよう事前に警告していた),内閣は再編成の必要に迫られることになる。(*追記:ジュペの後任は,ジャン=ルイ・ボルロー経済・財政・雇用大臣に決定 )
また,ジュペ以外にもド・ヴァルブル(通称RDDV)元文化大臣や,マスコミにも人気のサルコジの側近アルノ・クラスフェルド弁護士をはじめ,決選投票でまさかの落選を強いられた与党の有名政治家は数知れない。与党の大御所たちが歯ぎしりして悔しがるのも無理はないだろう。レンヌで当選を果たした元大臣ルノー・デュトレイユは社会福祉税(TVA Sociales)について,”ボルロー大臣は国民に釈明義務がある”と述べた。なぜなら彼によれば,社会福祉税についての”コミュニケーション上の大きな誤り”が原因で,与党が”多くの票”を失った( *訳注①)からである。

3.社会党(PS)の復活

社会党は,国会が青色(* 与党のシンボルカラー)で埋め尽くされることを回避すべく,”最後の力を振り絞り戦おう”と呼びかけた。その結果,敗走するどころか前回よりも議席を増やすことに成功した。社会党トップ,フランソワ・オランドは与党の勝利を認めながらも,社会党の候補者たちの好成績を称えた。『 予想されていたブルー旋風(* 与党圧勝)を防ぐことはできた。だが,右派は国会をほぼ完全掌握してしまった 』と,彼は認めた。

4.フランス共産党(PCF),もちこたえる

フランス共産党は15議席を獲得し,予想よりも好成績を収めた。しかし,もはや国会でグループ(代表党派)( *訳注②)を形成することはできないだろう。(グループを形成するには少なくとも20議席が必要。)

5.極右FN(国民前線),国会を去る
( * 以下,訳者追記)
今回の総選挙は国民前線にとって,大きな転換をもたらした。おそらく自身にとって最後の大統領選を終えた党首ジャン=マリ・ルペンは,今回の総選挙には出馬せず,娘のマリーヌ・ルペンがエナン=ボモン県( Hénin-Beaumont )から出馬。FNは今回,ほぼ全ての選挙区で候補者を立てたが,唯一決選投票まで進んだマリーヌ・ルペンも,再選を目ざす社会党アルベール・ファコンに敗れ,FNは国会での議席を完全に失った。

6.バイル率いる中道派の苦戦

大統領選では18,7%の支持を獲得して『 第三の男 』となったフランソワ・バイルは再選を果たした。しかし,バイル率いる新党MoDemは4議席しか獲得できなかった。

7. 稀有な逆転現象

現在の第五共和国下では,(今回のように)総選挙において決選投票が第一回投票の傾向を覆すのは非常に稀である。1958年( * 第五共和国の最初の年)以来,唯一の例は1978年の総選挙だ。第一回投票で左派が圧倒的有利に立ったにも関わらず,1週間後(の決選投票で)には敗北を喫した。すなわちヴァレリー・ジスカール・デスタン率いる右派が過半数の議席を獲得したのである。

8. 世論調査の誤算

有権者が決選投票の段階で意見を豹変させることなど,どの世論調査機関も予想だにしていなかった。選挙期間中に社会党内の内紛が暴露され,また,書記長の座をめぐる激しい戦いが始まっただけに(セゴレーヌ・ロワイヤルも書記長選に意欲を示している),今回の予想外の展開はなおさら驚愕に値する。

9.総評と分析

左派の大敗が予想されていたにも関わらず,結果的に左派は胸をなでおろした。対するニコラ・サルコジ新大統領は今後望みどおりに国会で過半数の議席を有し,すでに右派の支配下にある上院(セナ)とあわせて,自らの政策を実行に移すことが可能になる。しかし今回の与党の勝利は,大統領が期待していたような華々しいものでなかったことは疑いようがない。特に与党が公表した”社会福祉税(TVA Sociales)”計画(付加価値税を5%増加)こそ,第一回投票と決選投票の間に野党が激しく攻撃した最大の争点であった。この社会福祉税案はフランス国民にはむしろ反発を招いており,それが投票結果に影響したのは明らかだ。

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とりあえず,クラスフェルド氏が落選して,ほっとしました。あの人の軽薄さとセレブ気取りには我慢ならなかったので・・・。ロワイヤルの元スポークスマン,社会党の『 白馬の騎士 』(どこが?)こと,モントブールは当選後,『 エレファントの時代は終わった。これからは若獅子の時代だ~! 』とさっそく気炎をあげていたけれど,実はあり得ないほどの僅差で当選したのにね(笑)。お調子者なのはあいかわらずのようです。大統領選中の彼の迷言,『 ロワイヤルの唯一の欠点は夫だ 』 も,今となっては,名言。

 キーワード & 訳注 
*① ボルローと社会福祉税 ・・・
・・・総選挙第一回投票の特番を組んだテレビの生放送番組で同席した経済・財務大臣ボルローと社会党の大物政治家(エレファント)ロラン・ファビウス。百戦錬磨のファビウス(元首相)がこの絶好の機会を逃すはずがなく,与党が提案した社会福祉税(TVA Sociales)についてボルローに質問し,巧妙なワナをしかけた。『 生放送中で時間もないことですし,ウィかノンで答えてください。何百万人ものフランス国民の前で,あなたは総選挙後に(今提案している以上の)増税をしないと誓えますか? 』というファビウスの質問に,ボルローは議論中うかつにも『 まだ政府は何も決めていない 』と口をすべらした。ファビウスはしてやったり,とばかりに 『 つまり,甘いお菓子をご馳走しておいて,後で(総選挙後に)金を払え,と言うわけですな 』と締めくくった。このアクシデントにより,ファビウスは決戦投票で与党から左派へ票を奪った立役者と言われた。( → * 問題のディスカッション。右がファビウス,左がボルロー)
*② グループ(代表党派)・・・
・・・下院や上院で同じ政治思想の議員が構成する集まり。グループを結成することにより,さまざまな特権(国会での質問時間など)が享受できる。下院では現在,グループを結成するためには少なくとも20人以上の議員が必要だが,将来的には下限が15人に引き下げられる可能性がある。(フランス共産党がグループを作ることを可能にするため。)原則的には,たとえグループを結成できない少数党でも,党を超えて議員を集めることでグループを作ることは可能。

24 Comments

Denny Johpp  

なんとか挽回だったようですが、「MoDemの4議席は痛い」と
思う人がいるでしょう。
大統領選の際の「自主投票」っぽい姿勢がボディブローに
なって効いているのではないでしょうか。

週刊誌は来週以降になりますが、Marianneがどう報じて
いるか、楽しみにしておきます。

2007/06/25 (Mon) 17:30 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-77 to : Denny Johppさん

確かにMoDemは,いまや大統領選の勢いをすっかり失ってしまいましたね。
大物政治家たちの離反はやはり大きな打撃だったようですし・・・。

ちなみに新中道派(LNC)は,もはや“中道派”の看板を掲げるのは
いかがなものか・・・と思ってしまいます。
どうみてもUMPの一部としか思えませんものi-277

バイルさんの右腕,マリエル・ド・サルネーズ女史も落選してしまったけれど,
バイルには本当の意味での“中道派”として,信念を貫いてほしいです。

DennyさんのMarianne情報,ひそかに(?)楽しみにしています~i-265

2007/06/26 (Tue) 01:51 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

ではMarianne情報、ひそかに(笑)おしらせします。
お待ちください。

LePointでバイルさんのことを読み、「もしかして?」
と思ったのですが・・・。
ただ地道にやっていくようですから、2012年はキー
パーソンかもしれません。

逆に、「フレッド・トンプソン大統領」にでもなったら
バイルさんが左にみえるかもしれません。ヒラリーさん
なら変わらないでしょうけど・・・。

2007/06/26 (Tue) 22:21 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-209 to : Denny Johppさん

>LePointでバイルさんのことを読み、「もしかして?」
と思ったのですが・・・。


その,『 もしかして? 』が気になります~(笑)。
2012年は,彼が『 第三の男 』以上になる可能性があるということでしょうか??

確か以前,このブログでも紹介した
リベラシオンか何か(←なんていい加減・・・自分のブログなのに)に,
『 バイルを見ていると,
サルコジとロワイヤルがまるで危険な過激主義者のように思えてくる 』
というのがありましたが,
バイルさんが国民を魅了するのは,そこなのかもしれませんねi-277

Marianne情報,わー・・・うれしいなi-265
のんびり,こっそり,お待ちしております~。

2007/06/27 (Wed) 21:54 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

「もし」サルコジ政権の政策が頓挫した場合はバイルさんが
出てくるでしょうね。
ロワイヤルさんは足元が固まらないといけませんし・・・。

2007/06/27 (Wed) 22:41 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-259 to : Denny Johppさん

なるほど!
バイルさんが大統領になったら
少なくとも暴動は起きないでしょうね(^-^*)

問題は,バイル大統領誕生直後の総選挙で
バイルさんの中道派が過半数を確保できるか,ですが,
それはかなり難しそうなので
さっそくコアビタシオンになりそうですねi-229

2007/06/29 (Fri) 00:57 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

コアビタシオン、可能性ありでしょう。
UMPとMoDemでしょうが、いまよりは穏健になると思います。
で、ロワイヤルさんは入閣で満足するかどうか・・・?

2007/06/29 (Fri) 22:32 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-39 to : Denny Johppさん

そうですね。
UMPとMoDemを足して2で割ったら
確かにすこしはマイルド(?)になりそうですi-277

それにしても,
ロワイヤルさんは入閣を受け入れるでしょうか・・・?
あれだけミッテランに恩のある彼女ですし。。。

2007/06/30 (Sat) 23:07 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

そういわれると入閣するかなぁ、という感じです。
いまのままではPSに居場所がない、バイルさんとも
組みづらい、UMPも(無理か-苦笑-)、となると、
自らイメージチェンジかPS分裂をまつか・・・。
ただ、安全保障面での政策が明確でないだけに、早々
にブレーンをみつけないと、とは思います。

2007/07/01 (Sun) 19:36 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-209 to : Denny Johppさん

ロワイヤルのブレーンといえば・・・。

社会党の,できたてほやほやの“シャドウ・キャビネット”(影の内閣)ですが,
一部ではロワイヤルの陰謀?・・・という説もあるほどです。

ロワイヤル派が“内閣”の重要なポストに配置されていたり,
オランド書記長やエレファントたちが,軒並みノーコメントを貫いているからです。

仮にシャドウ・キャビネットがロワイヤルの“対エレファント”の切り札だとしたら,
確かに強力なブレーンが背後に存在するのでしょうけれど,
それは勘ぐり過ぎかな・・・(^-^*)

2007/07/03 (Tue) 00:59 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

いや、案外ありでしょう<ブレーン
誰だか出てたような出ていなかったような・・・。
ですが、国民議会選挙だけでなく、今回のサルコジ政権の
顔ぶれをみて危機感を抱いたのでは、と思います。
Obsもキャンペーン張ってますし・・・。

2007/07/03 (Tue) 22:14 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-275 to : Denny Johppさん

ブレーン説,ありですか?
うーん・・・誰でしょう?
まさかBHL(ベルナール=アンリ・レヴィ)とかじゃなさそうですしi-277

なるほど,サルコジ内閣の魅力的な(?)顔ぶれに対抗するためには,
シャドウ・キャビネットは有効かもしれませんね。
それにしても,ちゃんと機能するのかなあ・・・i-229

2007/07/04 (Wed) 23:31 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

さすがにBHLはないでしょう。でもそうだったら面白い
かもしれません・・・。
今朝の日経で経済政策の記事がでていましたが、EUの
足並み揃えないとEUでも苦しい立場になるのではと
心配です。

2007/07/05 (Thu) 21:32 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-275 to : Denny Johppさん

EUは,今や非常に巨大で複雑な
モンスターのような組織になってしまいましたものね・・・。
それぞれの加盟国が自国の利益を主張し,
(かつての)大国小国が入り混じる中,
『 EUの足並みを揃える 』ことは,すでに不可能にさえ感じられます。
いかに互いに譲歩し,妥協しつつも,発展を模索できるかが,
今後,注目されます。

2007/07/06 (Fri) 22:55 | EDIT | REPLY |   

Denny Johp  

トルコ加盟で足並みそろわない、憲法にかわる基本条約
締結、ロシアの存在などなど、「EU大統領」がいないと
運営できないのでは? と思います。
サルコジさん、そこかでは考えていないでしょう・・・。

2007/07/07 (Sat) 06:40 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-259 to : Denny Johppさん

サルコジさんは,シラクやジスカール・デスタンとは
全く違ったヴィジョンで,EUの将来を描いているのでしょうね。
いい意味でも悪い意味でも(?),
EUを牽引する世代が代わったことを実感します。

2007/07/08 (Sun) 18:09 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

「EU+英米」対「ロシア・中国」を意識しているのではと
思います。
中国の後ろにはアフリカがあり、宗主国だったフランス
としては影響力を残しておきたいでしょうから、今後外交
に注力するでしょう。

2007/07/10 (Tue) 22:58 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-276 to : Denny Johppさん

中国=アフリカと言えば,今気になるのは
やはりダルフール問題ですよね・・・。

サルコジさんも,ブリュッセルと新たに衝突していますし。
フランスの財政赤字削減を先送りする理由として,
国内での所得税や相続税などの減税を挙げているそうですが,
つまり,サルコジさんのあのマニフェスト実現は,
EUで取り決めた財政規律に違反することと引き換えだったのですね~i-277

2007/07/10 (Tue) 23:43 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

マニフェスト違反に対抗するためDSK・・・?でもない
でしょうが・・・。
10日の日経8面に、研究力低下と時短の関係をまとめた
記事がでていました。先端産業をなんとかしたいが、
急ぐと社会が疲弊するしで難しいところでしょう。

2007/07/11 (Wed) 21:14 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-275 to : Denny Johppさん

> 研究力低下と時短の関係

なるほど,興味深そうなデータですね。

DSKがIMF専務理事に選出された場合,
彼の社会党の中での位置づけが将来的にどうなってゆくのか,
気になるところです。

2007/07/11 (Wed) 22:52 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

DSKもクシュネル外相のように除名かも・・・?でも
支持者が黙っていないでしょう。
案外、サルコジさんのねらいはこれでしょう。PSの
方々は『孫子』を読んだほうがいいのでは、と思わ
されます。

2007/07/12 (Thu) 23:38 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-77 to : Denny Johppさん

でも,DSKは除名されてしまったら
2012年の大統領選には,少なくとも社会党からは出馬できませんねi-230

DSKよりも,意外にもジャック・ラングの件の方が
社会党にはショックかもしれません・・・。

2007/07/14 (Sat) 14:12 | EDIT | REPLY |   

Denny Johpp  

ジャック・ラングねぇ。でも2012のときはどうでしょう・・・?
それ以前にPSは大丈夫かというのがありますが。
昨日手に入れたMarianneの表紙はナポレオンのようなサルコジの
ような・・・。

2007/07/14 (Sat) 15:49 | EDIT | REPLY |   

bébépiupiu*  

i-102 to : Denny Johppさん

Marianne,入手されたのですね~(^-^*)
サルコジさんについてどんなことが書いてあるのか,
楽しみですね!

サルコジさんによる一連のヘッドハンティングは
2012年のための布石だと思います。
自分の地位を万が一でも脅かすような,ロワイヤルのような存在を
絶対に浮上させないための・・・。

ラングとクシュネルは5年後,
手ごわいライバル候補になり得る人物でしたものね。

2007/07/15 (Sun) 12:58 | EDIT | REPLY |   

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