* 靴の修理やさんを探して

image by © bébépiupiu*
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フランスの街中や旧市街に滞在すると,
靴のヒールがとても傷むことに気付きます。

それは,街のあちらこちらに敷かれた石畳のせい。
無骨なアスファルトよりロマンティックで美しい石畳も,
ヒール靴には手ごわい天敵のようです。

さいわい,街のいたるところに
靴の修理やさんがあるので,こまめにメンテナンスをお願いしていました。
そのうち,メトロの駅から家路に向かう大通りから
一歩入った裏通りに,気になる靴の修理やさんを見つけました。

中世時代から抜け出したような,レトロで美しい外観。
ウィンドウからは,大きなタブリエを付けた職人さんたちが
一心に靴を磨いたり,かかとを打ちつけている様子がうかがえます。
その小道を通るたびに観察していると,人通りの少ない裏通りにもかかわらず
常連さんがひっきりなしに訪れている様子。

その頃は,メインストリートにある
気軽な雰囲気の修理やさんに通っていたのですが,
ちょっと浮気してみることに。

ドキドキしながら,意を決して(オーバーな・・・でもほんとです)
軋む重いドアを開け,ほの暗い店内へ。
白熱灯に照らされた店では,
2人の職人さんが靴を磨いていました。
意外にも気さくなかんじで,親身に相談に乗ってくださり,
大事な靴の底張りをお願いすることに。

そんな店内の棚には
ずらっと並べられた,修理待ち(または修理済み)の革靴たちの,
誇らしげな顔!
思わず見入ってしまいました。
もちろん,ルブタンやアルディの華奢な靴があるわけじゃなく,
流行とは無縁の,どっしりしたクラシックな革靴ばかり。
でもきっと,長年ご主人に大切に使われてきたのでしょう。
それぞれに深みのある味わいが出ていて,なんとも美しい靴たちでした。

1週間後,仕上がった靴を受け取りに行くと,
まるで靴と一体化したような底張りの仕上がりに,満足。
靴もきれいに磨き上げられ,ツヤツヤと輝いていました。

それからは,そこにときどきお邪魔するように。
修理ついでに靴クリームを買いたくておすすめを聞くと,
職人さんが出してくださったのが,このStanislas Bottier(スタニスラス・ボティエ)。
なめらかで浸透力抜群の実力派です。

そして今年もまた,
ブーツを磨く季節になりました。