* コンゴ民主共和国(DRC)紛争の背後にルワンダの影

さて、フランスでは、6月の大統領選により長年の与党の座から引き摺り下ろされた右派UMPの党首選挙があったのですが、選挙の不手際から、フィヨン前首相とコペ前党首がそれぞれ勝利宣言をしてしまい、サルコジ前大統領まで引っ張り出して揉めています。外国メディアからは”Political Suicide”と言われる始末。あまりにも馬鹿馬鹿しいので、しばらく放っておきましょう。

 今日は、前回に引き続き、”The Guardian”から。懸念されるコンゴ民主共和国の情勢に関する記事です。BBCによると、コンゴ民(DRC)の「ゴマ」という地方は、鉱石が豊富でとても肥沃な大地が広がっているのだとか。また、首都キンシャサから遥か遠くに位置し、ルワンダとの国境近くにあることから、中央政府の支配が届かず、今回のM23の侵攻の対象になってしまったようです。(記事は前回に続きイギリス紙”The Guardian”のものですので、本文中の大臣、省庁などは特に指定されていない限り英国のそれを指します)
the gardian
Julian Borger and David Smith
The Guardian, Thursday 22 November 2012 21.45 GMT



UK may cut Rwanda aid over support for DRC rebels
イギリス、コンゴ武装勢力を支援するルワンダ政府への援助を中断か。

 M23(国軍離脱兵:3月23日運動)の名で知られる反政府軍は今週、ゴマ東部の町を制圧し、数千の市民が町から離脱を余儀なくされ、人道的危機を引き起こした。ロジャー・ミース国連特使によると、M23はゴマ東部侵攻以来、彼らの進路に立ちはだかる人々を略式処刑に処したという報告が多数なされているという。

 人権活動家と国連オブザーバー達は、「M23の反乱にルワンダ政府が多大かつ確実に関与していることは、ずっと以前から明らかであり、イギリスがもっと早く対処していれば、現在のM23の侵略を防ぐことができたはずだ」と言う。

 ルワンダはサハラ以南のアフリカ地域の中で、もっともイギリスと緊密な関係にある国のひとつだ。国連は水曜日に、M23の騒乱に関する報告書を提出した。その後、ウィリアム・ヘイグ外務英連邦大臣とジャスティン・グリーニング国際開発相は、「コンゴ民主共和国(DRC)における、M23へのルワンダ関与を示唆する証拠は信用に値するものであり、疑いの余地がないものであると判断した。ルワンダ政府の関与について、報告書全体を精査する必要があるが、これらの申し立ては、我が国のルワンダ援助を決定する上で必然的に重要なファクターとなるだろう」と述べた。

 イギリスの次回のルワンダへの援助金2,100万パウンドは来月に決定させる予定だ。前回6月の1,600万パウンドの援助は、ルワンダがM23の資金援助者としての役割を果たしていると指摘した国連の中間報告を受け、中断されている。グリーニング国際開発相の前任者であったアンドリュー・ミッチェル氏は、彼の任期の終盤である9月に開発援助庁から800万パウンドを直接援助費として(ルワンダに)送金し、別途その半分の援助金を特定開発プログラムに割り当てた。

 木曜日、M23はコンゴ地方政府からのゴマ退去勧告を却下し、ジョセフ・カビラDRC大統領が対話に応じるまで、ゴマを占拠し続けると主張した。コンゴ政府軍の反撃に関する報告書の中で、Oxfam(オクスフォード貧窮者救済機関)は(DRC国内で)12万人もの人々が緊急援助を必要としていると述べている。

 ヒューマン・ライツ・ウォッチのCartina Tertsakian女史は、(援助中断を決めた)イギリス政府の決定は歓迎するが、すでに機を逸していると言う。「イギリス政府は当初からずっとルワンダを強力に支援しており、この決定はあまりにも遅すぎた、その間にM23は確実に勢いを増してしまった」

 国連の情報筋は以下のように述べている。「イギリス政府からの二重のメッセージにより、ルワンダは目に見えて大胆になった。ルワンダはおそらく、(イギリスに咎められることなくM23への支援を)やってのけられると考えてしまったのだ。今回の攻撃の準備のために、ルワンダは備品と制服をM23に供給してきた。したがって、今回のことはサプライズでも何でもない」
 
 国際開発の労働組合広報のイヴァン・ルイス氏は、「ルワンダ政府がDRC東部の民兵たち(M23)への支援を全面的に停止しない限り、これ以上ルワンダへ資金援助を行わないことを、グリーニング国際開発相は明確にすべきだ。アンドリュー・ミッチェル前国際開発相によるルワンダ政府への援助予算復活の決定は信じがたい暴挙であり、今週のDRCの事態悪化は、ルワンダ政府へ誤ったメッセージを送ってしまった結果であることを決定的に裏付けている。」と述べた。

 ヘイグ外相とグリーニング開発相が、DRC紛争におけるルワンダの関与について声明を発表した同日、英外務省がアフリカ担当相マーク・シモンズ氏が笑顔のルワンダ大統領ポール・カガメ氏と握手をしている写真を公表した。外務省広報は、シモンズ氏は紛争解決のためにイギリス政府が地方の努力を支援するべく努力しているのだ、として、イギリス政府からの二重のメッセージの可能性を否定した。

シモンズ氏は会合の後、共同声明を歓迎し、以下のように述べた。「M23に、これ以上の侵攻の停止とゴマからの即時撤退を要求する。それがDRCの国民のためであると同時に、ゴマ地方政府および世界全体の意思である」
(終)


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