【ルモンド記事】DRC大統領選挙:「悲しきコンゴ民主共和国」


”Triste République démocratique du Cong”(原文)
2016/12/22 | Afrique | Joan Tilouine | Le Monde |
「悲しきコンゴ民主共和国」 | ル・モンド紙  | 社説

コンゴ民主共和国(DRC)大統領ジョゼフ・カビラは、いつものように象牙の塔に閉じこもり沈黙し、権力を維持するためには、武器を持たないデモ参加者に発射することも厭わないことを明らかにした。

12月19日(月)と20日(火)、数十人の人々(人権保護団体Human Rights Watchによると29人)が、治安部隊の銃弾に倒れた。すでに9月には、カビラ大統領が大統領の座に断固として居座ろうとする態度に対してデモを行った100人超のコンゴ人が、同様の運命をたどった。その数ヶ月前、同じ理由で実施されたキンシャサのデモでは、さらに多くの被害者を出した。

父ローラン=デジレを暗殺された後、29歳で権力の座に就いたカビラは、権力を手放す気はさらさらないようだ。カビラが三選することは憲法によって禁止されていると?年老いたリーダーが率いる、まとまりのない野党に対して、カビラ大統領は時間稼ぎをしている。大統領の意のままに動く与党、大統領の影響下にある憲法院、そして一部の野党少数派の支援により、カビラ大統領は選挙日程を変更させた。カビラ大統領の任期はこの12月19日で終了したにも関わらず、大統領選を2018年に延期したのだ。

コンゴ民主共和国(DRC)はアフリカ中央部に位置する広大な国であり、人口7,000万人余りを抱えるが、この国の地下に巨大な富が眠っているにも関わらず、国民の大多数は貧困に苦しんでいる。しかし、カビラ大統領は自分の政治生命の存続に心を奪われている。カトリック教会の支援により開催された野党側との政治対話を気にかけることもなく、カビラは今週、新しい内閣を編成した。このような民主主義の否定に抗議するために、そして慢性的な貧困に激昂したコンゴ人たちは、完全武装した警察と大統領衛兵隊に対して、小石を片手にデモ行進を行った。

この広大な国を誰が統治できるのか?

コンゴ人たちは孤独を感じているだろう。現在まで、国連、アメリカ、EUは、カビラ大統領の側近のごく一部に対していくつかの制裁を発動したが、カビラを服従させることはできなかった。我々はカビラを非難することができないのだ。この数ヶ月、「黒い大陸」のこの一部地域だけを見ても、ガボンとコンゴ共和国の選挙では与党による圧倒的な勝利がいとも簡単にまかり通り、カメルーンではポール・ビヤが34年にわたる権力を誇示している。

特にフランス政府は、故意に目を逸らしている。コンゴ民主共和国を援助しているEUも同様だ。しかし、これらの悲劇的な出来事の背景には、常に同じ問いかけがある。「誰がこの広大な国を統治できるのか?そして、どうやって統治するのか?」
騒乱状態にあるキンシャサと地方州を、カビラ大統領が力をもって沈静化することは不可能ではないだろう。しかし、それはいつまでもつだろうか。ブルームバーグの調査により明らかにされたばかりのように、民主主義への熱望、腐敗した不正政権に対する無気力---、すなわち社会的な不満だけが、これらの抗議運動の原因ではない。1990年代、言語を絶する恐ろしい内戦に苦しめられたこの国で、武装グループが目を覚まし、コンゴ民主共和国にとっては日常ともいえる混沌(そしてそこから抜け出せない)をさらに激化させた。悲しきコンゴ民主共和国よ。

(終)

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